無理に急ごうとしないで、「時間はかかるだけかかる」と思った方が豊かな成果が生まれることもある。ドイツ語にEigenzeit(固有の時間)という言葉があるように、何事にもちょうどいいタイミングというものがある。
さらに一歩進んで、時間を「使う」という考え方自体を疑ってみることもできる。
そもそも時間は、自分の持ち物ではない。時間を使う代わりに、時間に使われてみたら堂だろう。計画通りにスケジュールをこなす人生ではなく、歴史の中の現在に身を置き、その時土器の必要にこたえて生きてみるのは堂だろうか。(P44)